2016年 榛名神社
高崎は、新宿から湘南新宿ライン・大宮から新幹線に乗れば1時間ほどの距離にある。その高崎駅西口から、1時間に1本だけでている路線バスで70分。
途中、高崎経済大学までは満員のバスも、しばらくして、誰も乗り降りしないノンストップで山道を登り続け榛名神社に到着する。
いろいろな神社に参拝する機会を与えて頂いているが、いわゆるパワースポットとしては素晴らしい神社である。入口にあたる随神門までは、どこにでも見かけるような門前町。
しかし、門をくぐってから景色は一変する。
右手に榛名川の渓谷が続くその景色は、高千穂の渓谷のような風景である。異なるのは、渓谷に向って降りるか、岩山に向って登るかの違い。
公式の説明では、
『延喜式/延長5年(927年)に完成したこの記録には、全国の主要な神社名を書きあげた『神名帳』があり、その中に上野国十二社の群馬郡小社とし て榛名神社は位置づけられています。
この記録に登載された神社は「式内社」と呼ばれ、格式の高い神社と考えられています。
これが榛名神社が歴史書の中で取 り上げられた最初だといわれています。
したがって、この時すでに「式内社」といわれるほどの神社に榛名神社は成長していたことがわかります。』
とあり、由緒ある神社である。
御祭神は、祭神は、開運に霊験あらたかな火産霊神と、五穀豊穣の埴山毘売神。
自分の気質と合っているお社である。
ここで、正しい参拝の仕方を教える立場ではないが、参詣したことが神社に受け入れてもらえるように礼を尽くす作法はある。簡単に言えば、所作に従い礼儀正しく行うことと、お願いはしないということである。
神社に行って、お願いごとをしないの? という声も聞こえてきそうであるが、逆に質問すると、何か良いことが起きてそれが神社のおかげとどれだけの方が感謝しているだろうか?
叶っているのに気づかない、お願いしたことすら忘れる、都合の良いことはラッキーと言ってそれで終わり。
それでも、咎められることがないのが神意である。
神社でお参りするときは、というより拝殿にお参りするときは、礼儀ある所作、一般的には二礼二拍であるが、出雲大社は四拍で、自分が誰であるかきちんと挨拶をする。具体的には省略するが、お願いではなく、訪れることができたことへの感謝の言葉を口にするのが本来の礼儀である。
たとえば、真梨子さんに初めて会える機会があって、いきなりいろいろなことを、こうしてくれ、ああしてほしいとお願いするであろうか? 常識的に考えればまずそういう機会に恵まれたことにお礼から言うだろう。そして、これからも応援していきますと話すに違いない。
神社も同じである。願いをかけたいことをお願いするのではなく、「こういうことを実現するために努力します。そのために環境を整えてくださるようお力添えをお願いします。」と宣言するのだ。
真摯に努力しようとする方に、神意は味方してくれる。
そして、拝殿で参拝したら、その奥の本殿にまで礼儀を尽くしてほしい。ほとんどの方が、拝殿イコール神社で、いきなりおみくじであろう。おみくじの前に御神木や、本殿の周囲の空気に触れることが大切である。
榛名神社は山岳信仰のお社でもあり、岩肌に囲まれている。
そして龍が柱に巻き付いているお社である。
日頃仕事柄、自分からエネルギーを出すことが多い。出し続けると枯渇する。今回はそのパワーを充電できる素晴らしい相性のいいお社であった。
そして神社からの返信はすぐに来た。
帰りの石段で、神の使いであるトカゲに出会ったのである。
体は、銅黄金色で尻尾は鮮やかなマリンブルー。
トカゲは、古来から、竜神の使いと言われている。
明らかに、見送っていただいた形である。
そんなインスピレーションに包まれていると、両手の手のひらの中央のやや下のところが、じんじんしてきた。未だに続いている。
帰りに富岡製糸工場によってみた。
BSの番組のロケに遭遇した。手を振るとなんとタレントさんから、「10月に放送、見てね」と声をかけてきてくれた。こういうこともあるのだ。
そんなことを思い出しながら文章を書いていると
月運天中殺が明けて、立秋になっていた。